DJWarpの音楽の旅

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オリジナル制作とリミックス制作

なぜリミックスの方が作業が早く進むのか。

 

体感上、オリジナルのトラックを生み出すエネルギーはリミックスの倍くらいに感じます。

 

オリジナルを作る時は、いろんな音を組み合わせてみたり、たまたまできたフレーズを使ってみたりと行きあたりバッタリで右に左に揺れながらトラックを組み立てて行くので完成までに時間がかかります。

しかしその分生みの苦しみを経て出来上がったトラックにはリミックス以上に愛着を感じます。

 

リミックスは送られてきたパーツをどのように生かすか、源曲の良さを引き出しつつ、どのようにオリジナリティーを出すか、という部分を熟考して取り掛かるので、その時点ですでに骨組みができており、肉を付け足していく為の創造を行うので方向性を見失わずにすみ、オリジナルに比べ短時間で完成まで持ち込めることが多くあります。

 

かといって、方向性を事前に決めておけばオリジナルもサクサクと進んでいくわけでもありません。

 

思うに、リミックスには「パーツを使う」という制限があるため、その制限がトラック作る過程において方向性を見失わずに進めやすいというメリットに繋がっているのではないでしょうか?

 

制作時に「制限」をかける事で作業が早く進むことはいくつかのトラック制作において実験をしてみた事があります。

 

3つの音だけでトラックを作ってみました。

・キック (サンプリングしたキックの使いまわし)

・シンセ(同じ音色の使いまわし)

・ベース

参考までにアップしました。

コチラ

soundcloud.com

 

ハイハットやクラップの代わりに、キックの音を高くしてEQで音を削ったりして使っています。

 

作っていくプロセスにおいて、どうやってこの音を使うか?という点に焦点を当てながら作業を進めて行くので楽しく、エフェクトなど工夫しながら作ったのを覚えています。使っているトラック数が少ないこともあり、あっという間にできあがりました。

 

そこで、思いついたのは、

オリジナルを作っていく過程で行き詰った時に、パーツをWAVに書き出し、そのパーツを使ってリミックスする作業をしていけば、スムーズにオリジナルトラックができるのではないか?

という事です。

 

これはいけそうだ!

パーツはWAVファイルの為MIDIデータに比べ自由度が低く、作業に「制限」を設ける事が出来ます。この「制限」を加える事である種の2次創作的な新たな創作意欲が膨らむのではないか?

自分で作ったパーツを元に自分でリミックスするのだから、出来上がったものは完全にオリジナル!!!

 

・・・という案まで思いつきましたがまだやってません!

ヒャッハー!

 

しかし、だからといって、決してリミックスが簡単な訳ではありません。

リミックスにはある種の「責任」のようなものがあり、オリジナルアーティストの良さをアレンジしたり、新しい切り口で同じフレーズを聴かせたり・・と自分の色を出す塩梅が非常に難しい。当然リミキサーの色が求められてはいるものの、Surgeon(※)のようにオリジナルのパーツを全く使わずリミックスをして自分色120%・・なんて事はできません。(※Hard Floorのリミックスをしたときにパーツは使わなかったと告白していた)

 

リミックストラックを聴くときは、リミキサーが使った素材をなぜ選んだのか、どのように料理しているのか、エフェクトなどのかかり具合の差は?足した上モノがあるか?などに注目すると更に楽しめます。

 

そもそもトラック制作が早くできることが良いという訳ではなく、もちろんクオリティが一番大切なことはいわずもがなです。

オリジナル制作時に行き詰った際のヒントとして参考までに。