DJWarpの音楽の旅

テクノやDTM,DJ,Apple Musicなど音楽のアウトプット

なぜ福岡ではミニマルテクノが熱いのか?

先月福岡に行って来ました!

福岡で作られているミニマルが世界で評価されているのをご存知でしょうか?

2年程前からFukuokan Minimal Houseというシリーズで福岡のミニマルがリリースされ続けており、最新作のVol.06ではビートポートのMinimal/Deep Tech リリースチャートで2位!という快挙を成し遂げています。

これまでのシリーズも全てビートポートチャートインしたり、ドイツの配信サイトのミニマルチャートで1位になったりとジワジワと福岡のミニマルが熱いんです。

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そこで、世界各国のレーベルから多くのリリースを行い、フクオカンミニマルの第一人者と言われるYuuki Horiさんとフクオカンミニマルの拠点とも言える福岡にあるDTM専門スタジオ"Fired UP STUDIO"のオーナーでテクノアーティストのUshishiさん、新進気鋭のフクオカンミニマルスタイルのテクノアーティスト、Radioflyer さんの三名にインタビューをしてきました!

Fukuokan Minimal 

Yuuki Hori

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こんにちは。
Yuuki Hori「こんにちは」


今日はフクオカンミニマルハウスの魅力についてお話をお伺いさせてください。

全シリーズ6作に共通する特徴とは何なのでしょうか?

Y「福岡のミニマルに限ったわけでは無いとは思いますが、僕が意識しているのはベースとリズム主体でDJユースである事ですね」


作る時に何か意識している事はありますか?
Y「時間がたっても古く感じないような曲である事を意識しています。昔作った自分の曲を数年後に聴くと古く感じる事がありましたが例えばRichie Hawtinの名曲のようにシンプルに削ぎ落された曲は時代を超えても聴き続ける事が出来ます。自分が作る曲も後から振り返って古く聴こえないような音楽にしたいと思って突き詰めて行くと自然とミニマルに行きついてきました。極力コード感やメロディーを排除してシンプルでありつつ超時間聴き続ける事ができる曲を意識しています」

 

ミニマルテクノは全国でも楽しまれていると思いますが何故福岡では特に盛り上がっているのでしょうか?
Y「もちろん福岡にはミニマルだけでなくハードなテクノや様々な種類の音楽シーンがあります。東京に比べ街がコンパクトな分、様々な音楽を寛容に受け入れる文化が根付いておりDJも特にミニマルといったジャンルを意識せずに自然とプレイの流れの中でミニマルやハードテクノ、DEEP HOUSEなど幅広く選曲している事が多いですね。ミニマルをプレイするDJが特に飛びぬけて多いというわけではないと思いますが、やはり福岡の寛容なシーンがミニマルを受け入れている部分があるのかもしれません」


なるほど、そういったクラブシーンの土台が、福岡のテクノのクリエーターに影響を与えているのでしょうか?
Y「影響を受けている部分はあると思います。僕も自分で作った曲をクラブイベントでプレイして反応を見て曲を調整し直したりと現場での感触を曲にフィードバックさせています。また福岡にはレーベルメイトのUshishiさんや、Radioflyerさん、LunabassStudioさん,Hisaedaさんのほか楽曲制作だけでなくイベントを精力的に行っているTomoyaさんなど刺激になる方がいらっしゃいますので直接的ではないにしろ、クリエーター同士の交流や福岡のシーンがアウトプットに繋がっていく部分は多いと思います」


Fukuokan Minimal Houseにとって、このスタジオ「Fired UP STUDIO」の影響は大きいですか?
Y「そうですね、最高の音で音を出せるので僕もライブ前やリリース音源のチェックでこのスタジオを使っています特に低音までハッキリと音の確認ができるので重宝しています。オーナーがレーベルメイトのUshishiさんで彼自身もミニマルを制作されているので刺激にもなります」

 

続いて福岡でDTM専用スタジオ「Fired UP STUDIO」を経営しているUshishiさんにお話を伺いました。

 

Ushishi

 

Ushishiさんにとってフクオカンミニマルとはどんな音楽なのですか?

Ushishi「僕にとってフクオカンミニマルとは音数の少ないミニマルだけど、どのトラックを聴いてもフクオカンミニマル独特のグルーヴが感じられるトラックですね。」


フクオカンミニマルの独特のグルーヴとは?

U「グルーヴを言葉で説明するのは難しいですが、、共通するのは余分な展開が無く、シンプルかつ踊れるトラックである点ですね。自分のトラック制作においてもハットとキックだけで踊れるグルーヴを作るよう心がけております」

確かに数曲聴くだけで共通のグルーヴ感がある事はわかりますね。

Fired UP STUDIOがフクオカンミニマルに与えて来た影響もあるようですがいかがですか?

「影響が特に及んでいるような実感はないですが、皆で集まってミニマルを聴いたり、制作談義をしている事が何かしら影響しているのかもしれません。フクオカンミニマルと言えばFired UP STUDIOと言ってくれるようになると、スタジオやってる甲斐がありますね」

 

DTM専用のスタジオって珍しいと思いますが、最初にDTMに特化したスタジオを作ろうと思ったのは何故ですか?
U「自分が使いたかったからです。自宅ではいい感じに聴こえても、クラブのフロアで聴くと物足りないというのがあったので、バンドのリハスタみたいな感じで、気軽に借りれて大音量で制作のできるスタジオがあればいいなと思っていました。でも現実には無いので自分で作っちゃった感じですね。」

 

無いから作った!?夢のスタジオですね!
スタジオの特徴を教えてください。

U「真空管コンプ等のアウトボードをありますので、トラックにプラグインとは違う色を付けることが出来ます。クラブのフロア並の音量で制作をしたい方やプラグインじゃなくて実機のシンセやアウトボードを使いたい方に使って欲しいですね。また、一般のDTMをする方の自宅では、なかなか手が回らないルームアコースティックにも力をいれております。オーラルソニックという調音材を前後左右に設置しているので、余分な音の反響がない環境で制作できます。」

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本当に素晴らしい音でモニターできるので、私も聴き入ってしまいました。多くの方に使って頂きたいですね!
今後、定期的にワークショップを開催していく予定との事ですが、フクオカンミニマルの内容に踏み込んだ物も開催されますか?
U「ワークショップの内容はテクノ、ハウスに特化したものにしていく予定なので、当然フクオカンミニマルの内容に踏み込んだものもやる予定です。」

テクノやハウスなどの制作を目指す人には注目の内容ですね!それがまた新たなクリエイターを生むサイクルになるといいですね!

(スタジオの詳細や機材リストはこちらから↓)

firedup-studio.com

 

最後に先日リリースした初EPがビートポートのミニマル/ディープテックチャートで7位!と勢いに乗るRadioflyerさんにお話を伺いました。

Radioflyer

初めてリリースしたEPがいきなりビートポートの特集に組み込まれたり、
ミニマルチャート7位!にチャートインされましたね、おめでとうございます。
かなり反響が高いですが手ごたえはありましたか?
Radiofler「手応えは…全くありません。でもレーベルメイトから祝福されたり接点は増えました。beatportの特集やチャートインは本当に驚きましたが素直に嬉しかったです。」

www.beatport.com

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Radioflyerさんとフクオカンミニマルハウスの接点はいつから、どのように始まったのですか?
R「Fukuokan Minimal House Vol.3から参加させていただいています。
Vol.1,Vol.2とリスナーとして聴いていました。思い切ってレーベルのA&Rにデモを聴いていただいてキャリアが開始出来たので感謝しています。」

 

RadioflyerさんのUnknownシリーズは僕もDJする時によくプレイしていますよ!Radioflyerさんにとってフクオカンミニマルとは?

R「キャリアのスタートで自分の音楽の全てです!毎回曲名が思いつかないのでUnknownシリーズでごまかしています(笑)」

 

ご自身のトラックは周りの福岡の環境やアーティストから影響うけている部分はありますか?

R「福岡にはたくさんのトラックメーカーやDJがいます。残念ながら直接的な関わりは多くはないですがリリース曲やイベントでたくさんの刺激をもらっています。」

 福岡のどのような所が好きですか?

R「適度に都会で適度に田舎です。海も山もあってご飯は安くて美味しいです。

空港のアクセスも良くて本当に良いところです。」

福岡本当に良い所ですよね、Fired UP STUDIOのようなスタジオがあるのも羨ましいです

R「そうですね!Fired UP STUDIOはFukuokan Minimal Houseの秘密基地です。今後はセッションの場やワークショップで広がりを期待しています。」

ありがとうございました!

 

 3人のお話しをお伺いするとFierd Up Studioが拠点となってミニマルが盛んになっているようですね。

福岡にはテクノ黎明期の1993年にSyzigy Records というレーベルが創設され世界に向けオリジナリティー溢れるテクノが発信されていた歴史があります。再び福岡から世界に向けテクノが発信されているのは往年のテクノファンに取っても興味深い事だと思います。

この晩に福岡のクラブをハシゴしましたが、それぞれのイベントでは深いテクノやバードなテクノ等幅広いテクノがプレイされていました。

 

福岡でミニマルテクノが熱いのは、ミニマル好きのオーナー経営のスタジオを拠点にアーティストが活躍しているからだった!

そして、福岡ではミニマルテクノだけでなく幅広いテクノが愛されているのでした!

地方から攻めるテクノのヒントを感じる旅だったのでした。(そして福岡のラーメンは本当においしくて最高でした☆)

 

ストイックで少ない音数、質感のあるハットやパーカションがひたすら繰り返されつつ独特のグルーヴ感を作りあげ、ジワジワと脳内で反芻していくようなミニマルトラックがフクオカンミニマルの特徴です。

iTunesのリンクはコチラ。

Fukuokan Minimal House, Vol. 6 - Single

Fukuokan Minimal House, Vol. 6 - Single

  • Yuuki Hori, Radioflyer & Takashi Watanabe
  • テクノ
  • ¥600

 ビートポートはこのレーベルのシリーズです。

www.beatport.com

 

そして7月7日にはFukuokan Minimal House.Vol07がリリース予定です。

コチラで試聴できます。

www.elektraxmusic.com

 

東京だけが日本の音楽シーンではない。

地方のシーンは規模は小さいかもしれないけど、其処に関わる人の熱さや温かさは地方であろうが都市であろうが変わりません。地方だからって事を言い訳なんかにせず、がんばろーぜ!

今夜も地元のDJが世界中から掘って選び抜いた音楽が流れてるハズだ。

さぁクラブへ行こう!